光と影の交錯する街<東京>大都会の片隅で、今日も人知れず誰かが消されてゆく・・・
痕跡も、髪の毛一本すら残さずに、ひっそりと・・跡形も無く・・・
そして東京はまた夜をネオンで染め上げ、何食わぬ顔で平凡な日常を取り戻す・・・
中目黒Bar「HYDRA」ここにもまた平凡な日常を送る人々の姿があった。
若いバーテンダーの梨奈が切り盛りしている店内はやや明るい。大人の避難所ともいうべき空間。
そして客同士を繋げて盛り上げているのは、女性客に人気の従業員ケンタ。
その奥、厨房には無表情で黙々と調理に励んでいる男、高志。
高志にだけは平凡と言う言葉は当てはまらなかった。無愛想で人を寄せ付けぬオーラ。何かが常人とは違う・・・それが何であるかは梨奈にもケンタにも解らない。
高志は様々な料理のレシピを正確に暗記し、手捌きも正確で無駄のない動き、
それが料理の旨さに表れていて店の評判にも繋がっている。そして今日もまた、「HYDRA」にはいつもの日常が訪れるはずだった・・・
そこに訪れるある事件をきっかけに、高志の血塗られた過去達が次々と呼び起こされる。
「HYDRA」を守るためか?自分の居場所を作るためか?
過去に立ち向かうため、再び血に染まった世界へと自ら足を踏み入れる高志。
そして知る由もなかった自らの運命に翻弄される梨奈。
それぞれの歯車が動き出した時、東京の<闇>は急加速して行く。
決して逃れる事の出来ない、運命に抗う慟哭の暴力<バイオレンス>が真夜中の東京に木霊<こだま>する・・・
これは「殺す」しか知らなかった男の哀歌<エレジー>である・・・
アーバンコンバットアクションが素晴らしい!
三元ちゃん川本さんのスピードバトルは実に繊細に構成されていて園村監督の拘りがスクリーンに表現されていてシビレました‼
全シーン、全カットに漂うこの「男の哀しみ」こそが、この作品の魅力だろう。
園ちゃん、いったい何があったんだ?!